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はじめに
有料老人ホームの入居契約書は、とても理解しにくいものです。
したがいまして、当ホームは、ホームページにおいて、入居契約書の全文を公開しております。さらに又、消費者の皆様にとって理解しやすいようにと、解説を付けています。
消費者側の利益を守る「消費者契約法」が平成13年4月1日に施行されて、社会的に定着してまいりました。そこで、消費者契約法の観点からも、解説を大幅に増やしましたので、ご覧ください。
消費者契約法の第一条には、「消費者の利益を不当に害することとなる条項の全部又は一部を無効とする」と書かれています。つまり、入居者にとって不当に不利な契約は、消費者契約法に違反すると、たとえ入居者がハンコを押した後でも、無効である、としています。
以下が、入居契約書の全文と解説です。 |
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グリ−ン東京入居契約書
| 【目的施設についての国の指導に基づく表示】 |
| 住所 |
東京都羽村市栄町2丁目6番地4 |
| 名称 |
グリーン東京 |
| 類型 |
介護付有料老人ホーム(一般型特定施設入居者生活介護) |
| 権利形態 |
利用権方式(居室内は終身居住権)(解説1) |
| 入居時の要件 |
自立、要介護 |
| 介護保険 |
東京都 指定介護保険特定施設
(東京都指定1375300231号) |
| 介護居室 |
全室が個室(広さは30平米)(解説2) |
| 要介護者1名にかかわる職員体制 0.5名以上 |
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| 【設置者(以下、甲といいます。)】 |
| 住所 |
東京都港区西麻布4−12−24 興和西麻布ビル2F |
| 氏名 |
株式会社ゼクスコミュニティ |
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| 【入居者(以下、乙といいます。乙は、法律上の夫婦、兄弟、姉妹に限り、2名以内とします)】 |
| 1.氏名 |
| 2.氏名 |
◆解説1
とくに重要なものとして、権利形態があります。入居者が数千万円もの入居一時金を支払って得られた、権利とは、いったい何ですか、ということです。「利用権」とは、当業界が作り出した造語です。法的に認められた権利ではありませんので、入居者の権利性は残念ながら低いのです。
実際、介護が必要になったら狭い相部屋へ移された、ということが有料老人ホーム業界ではよく起こります。入居者の財産権が大きく侵害される訳ですが、その場合も、「借家権」ではない、と大半の経営者は判断していますので、入居金のかなりを入居者に返還して「借家権を買い取る」という発想はあまり見られません。たしかに、有料老人ホームの契約は入居者の死亡をもって終了しますから、権利を相続できる借家権とは、少し違います。
しかし、平成13年8月から、「終身借家権」が「高齢者の居住の安定確保に関する法律」という新しい法律によって成立したことは、注目されます。
また、個室の介護居室へ住み替えた場合でも、厚生労働省の基準では、個室の広さは最低13平米あれば構わないとなっています。これではとても、居室と称するには狭すぎます。つまり、国は、要介護者の生活は特別養護老人ホーム並でも構わないとしているので、入居の可否を考えるときは、個々の有料老人ホームの介護居室の広さを確認することが不可欠です。
その点、当ホームの場合は、利用権方式(居室内は終身居住権)と表示しています。その意味は、生涯の家賃を一括先払いしている訳ですから、当然に、入居者には居住権、終身借家権という「借家権」に似たような強い権利があることを、経営側であるグリーン東京も十分に承知しています、ということです。
世間一般では、アパートを借りて一ケ月ごとに家賃を払っていれば、借家権という強い権利を持てるのですから、有料老人ホームのように、生涯の家賃を一括先払いしたならば、当然に、入居者の権利とはやはり終身借家権である、ということです。
したがって、当ホームの場合は、入居者が常時介護が必要となったときに生活のしやすい介護を主眼とする介護居室に住み替えるときには、当然、住み替えに当たっては、入居者や身元引受人の同意書が不可欠であり、そして相部屋や狭い介護居室への住み替えは好ましくない、と考えています。
このように、入居者の持つ権利として、終身借家権を認めているホームと、否定しているホームに分かれますので、よく比べて入居を判断されることが大切です。
なお、厚生労働省は平成18年3月31日に、有料老人ホームに対する行政指導を改正し、相部屋での介護を認めなくなりました。
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◆解説2
入居者は終身借家権を有するとするグリーン東京では、介護居室への住み替えにあたっては、全室ともに個室(広さは30平米)を用意しているのです。
ただ業界の中には、入居者が介護状態になったときは小部屋へ移せる、ということを、入居契約書のなかに書き込んでいて、それを入居者が納得して調印すれば、居住権や借家権という強い権利を否定できる、とする有料老人ホームもあります。
なぜ、当ホームが全ての介護居室を個室にして30平米の広さを、介護居室での生活を必要とする全ての要介護の入居者に、「平等」に用意しているのか。その理由には、次のような大変に切実な問題があるからです。
例えば、入居して10年も経ったりすると、入居一時金の償却が終了してきます。すると入居者は、自分は介護を必要とするようになったら、返還される入居一時金が残っていないのだから、小部屋や相部屋に移されるのではないか、という不安を強く持って日々の生活をしなければなりません。
その点、当ホームでは、そのような不安は全くありません。
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上記当事者(以下、甲、乙といいます)の間において、以下の条項に基づく標記契約を締結します。なお、乙は入居後に介護保険を利用することになった場合を想定して、甲が別途定める介護保険の利用契約書もお読みください。(解説)
◆解説
介護保険の利用契約書とは、介護保険法によると、正確には「特定施設入居者生活介護利用契約書」と言います。
有料老人ホームには、2つの契約書があります。入居の契約書と、介護の契約書です。グリーン東京の入居契約書(この契約書)では、まず前文で、入居をお考えの方に対して、介護の契約書もお読み下さい、と注意を喚起しております。
なぜでしょうか。
入居して数年後に、要介護となり、介護の契約書を取り交わす時になって初めて、こんなひどい条件や高額な料金では困ると思っても、後の祭りだからです。したがって、消費者は、入居を決める前に、必ず、そのホームの介護保険利用契約書もお読み下さい。
繰り返しますが、「介護保険利用契約書」というものが存在するという事実と、その内容はホームごとに異なり、サービス内容や料金に大変な差があるという事実を知らずに、有料老人ホームを選ぶことはとても危険なことです。
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第1章 総 則
第1条 (目 的)
甲は、乙が心身共に充実安定した生活を送ることができるように乙に対し、目的施設を終身利用させること、及びこれに伴いこの契約の定める各種サービスを提供することを約します。これに対し、乙は、この契約の定めるところを承認し、必要な費用を支払うことを約しました。
第2条 (目的施設の表示)
1.東京都羽村市栄町2丁目6番地4
有料老人ホーム グリーン東京
( 本館、新館 ) 号室
2.乙は、平成 年 月 日以降であれば、いつでも前項の居室に入居することができます。この平成 年 月 日を、この契約では「入居可能日」といいます。
3.乙の健康状態による介護居室への住み替えは、甲が必要と判断した場合に、乙又は乙の身元引受人の同意書をいただいてから行います。(解説1)
4.どの介護居室にするかの選択は、乙の要介護状態の変化に応じて、甲と、乙又は乙の身元引受人との間で協議し決定します。(解説2)
5.敷地並びに食堂、浴室その他の共用部分については、乙は、甲の定める管理規定などに従い、他の利用者とこれを気持ち良く共用するものとします。なお、管理規定のことを「ホーム生活の手引き」と呼びます。
◆解説1
グリーン東京では、介護居室への変更に当たっては、乙(入居者)又は身元引受人の「同意」を得て行っています。同意書はこちらをご覧ください。
なぜでしょうか。
それは、数千万円もの高額な入居一時金をいただきながら、入居者が倒れたら、狭い介護居室や相部屋に移してしまうのでは、入居者の財産を侵害してしまいます。そこで、「同意」を住み替えの条件としており、なおかつ本契約書に条項を設けている訳です。
そこで当ホームは、入居者や身元引受人から、「住み替えに応じてもよい」という「同意」を気持ち良く得られるように、介護居室をすべて個室にして、その広さも30平米を確保しています。最低で、30平米で、平均すると32平米ぐらいの広さです。
そのため、常時介護が必要な状態になって、入居者に介護居室へ住み替えていただく場合にも、お元気なときにホーム内で生活されていた時と、なるべく同じ条件で暮らし続けていただくことができます。
当ホームでは、入居者の意見を「尊重」したり「確認」したりして、聞くことは聞くが、結局は、相部屋や狭い介護居室へ移ることについては、ホーム側の判断に任せてほしい、という契約はしておりません。それでは、「契約」とは呼べず、実態はホーム側からの一方的な「措置」だからです。
また、入居者から、小部屋へ住み替えることの同意書さえ取れば、「同意」がもらえたのだから、それで許され、経営側の責任は免除される、ということはしておりません。入居者は、通常、要介護の状態になると、ホームとの交渉力が落ちますので、無理に頼めば同意を得やすいのですが、当ホームでは、あくまで、広い介護居室を用意させていただき、入居者には、気持ち良く、住み替えを同意していただきたい、と考えております。
当ホームは、「消費者契約法」の理念を実践して、このような契約書を作りました。
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◆解説2
介護が日常的に必要になった場合でも、認知症(痴ほう)の程度や要介護度の違いで、住み替える先の介護居室も、場所が異なります。どの介護居室にするかの選択は、当ホームとご相談を願いたい、ということです。
なお当ホームでは、全ての介護居室に電話が設置できます。そのため、入居者のご家族が来園されて、ホーム職員がお話をお聞きすると、ホーム内の日々の出来事がご家族に筒抜けになっていることが分かります。
このようにホームの介護サービスの良し悪しなどがご家族や外部にそのまま伝わっていくことが、ホームの風通しをよくし、閉鎖性や密室性を防ぎ、自然にホーム運営の公明性を保ち「質」を確保することになります。
しかし、相部屋では、同室の入居者に電話の話を聞かれてしまいますから、ホームの悪口が外へ伝わっていくことは困難なのです。
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第3条 (契約期間)
1.この契約は、前条第2項に定める入居可能日をもって効力を発生し、各当事者を拘束します。
2.この契約は、第29条及び第30条に基づく契約の解除がない限り、乙の終身にわたって、存続するものとします。
第4条 (契約当事者の追加)
1.乙は、甲の承諾並びに乙の身元引受人の承諾を得ない限り、契約当事者の追加を行う事ができません。なお、その承諾はいずれも書面によるものとします。
2.前項の追加当事者は、契約者乙として、この契約の定めるすべての条項の適用を受けるものとします。
3.契約当事者の追加は、法律上の夫婦、兄弟、姉妹に限るものとします。
4.追加入居一時金は、追加入居者の入居時点において甲が定める2人入居に必要な追加入居金額と、さらに追加入居者が既入居者よりも若年の場合は甲の定める金額を加えた額とします。
第5条 (第三者の同居)
1.乙は、乙以外の第三者を同居させてはなりません。ただし、付き添い又は介助のため必要があるときに限り、その専用居室内に契約当事者以外の第三者を同居させることができます。その場合、乙は、あらかじめ甲に対し、甲の定める書式により、その旨を届け出て甲の承認を得てください。なお、この同居者は、乙の家族又は甲の指定する者に限ります。
2.前項による乙の同居者は、この契約が終了したときは、直ちに退去するものとします。ただし、死亡による契約終了の場合には、死亡の翌日から14日以内に退去するものとします。
3.同居者は、乙と連帯して管理費(1居室2人入居の場合の割増相当額)及び食費を支払うものとします。その他、甲が提供を認めたサービスを受ける場合にも、同様とします。
4.同居者は、この契約及び甲の別途定める「ホーム生活の手引き」その他関係諸規則を遵守します。
第6条 (入居一時金)
乙は、入居一時金として、金 円也を次の通り、銀行振り込みによって、甲に支払うものとします。
(1)乙がこの契約書を甲へ提出した日迄に内金、金 円也。
ただし、甲は契約書の提出以前の乙の払込済申込金金額を、上記金額の一部として充当します。
(2) 第2条第2項による乙の入居可能日迄に残金、金 円也。
(3) なお、入居一時金のうち、金 円也は、入居者が2名である場合の追加の入居一時金です。(解説)
◆解説
分譲マンションならば、同じ居室に、一人で住んでも、多くの家族で住んでも、分譲価格は同額です。しかし、有料老人ホームは、二人で住むとなると、追加の入居一時金が必要です。この辺を、疑問に思う人は多いのです。
その理由は、有料老人ホームの建物はおよそ半分がロビーや食堂、風呂、健康相談室、理美容室などの共用部分で占められているからです。
当ホームを例にして、説明いたしますと、ある部屋の一人入居の場合の入居一時金が4000万円とすると、二人入居では1500万円を追加して、合計5500万円を払っていただきます。
つまり、一人入居のときの4000万円の入居一時金を分解すると、2500万円が自分の居室の生涯家賃であり、残る1500万円が共用部分の生涯利用料ということです。 そして、二人入居のときの追加の入居一時金である1500万円とは、すでに居室の生涯家賃は支払い済みですから、その全額が共用部分の生涯利用料ということになります。
介護居室に住み替えるときに、もしも部屋の面積が小さくなった場合には、ホームは入居者に対して、入居時に一括して先取りした生涯家賃の清算をすることになりますが、清算根拠となる金額が、2500万円だけなのか、それとも共用部分の生涯利用料の1500万円も含むのかは、まだ議論が分かれていて、結論が出ていません。 ただし、当ホームでは、1500万円を含めて計算しています。第34条をご覧ください。
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第7条 (賠償責任)(解説)
天災、事変その他の不可抗力による損害、及び火災、盗難、暴動等、あるいは外出中の不慮の事故により乙が受けた損害、災難については甲は一切の賠償責任を負いません。
◆解説
消費者契約法では、たとえ経営者と入居者が、お互いに合意して調印した入居契約書であっても、もしも契約内容のなかに、不当に入居者の利益を損ねる条項があって消費者契約法に違反すると、その条項は無効(効力が無い)であるとしています。
有料老人ホームに入居すると消費者契約法は重要です。なぜかと言いますと、難解で複雑な契約書については、入居者は自らの不利益を知らずにハンコを押してしまうことが多いですから、たとえ契約が成立した後においても、入居者を救済する必要があるからです。
さて問題となるのは、当ホームの入居契約書の第7条もまた、経営側が責任を負わない、という条項です。経営者側の責任によって、入居者へ損害を与えたとしても、経営者は損害賠償の責任を一分しか負わない(免責規定)というのは、消費者契約法に違反しています。ただし、この第7条は、その理由として、天災、事変などによる被害ですから、消費者契約法には違反していません。
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第8条 (管理規則)
甲が別に定める「ホーム生活の手引き」その他関係諸規則については、この契約に付随して、甲乙共に遵守しなければなりません。
第2章 運営及び管理
第9条 (施設の運営、管理)(解説)
甲は園長その他必要な職員を配置して、次条以下に定める諸業務を処理します。
◆解説
必要な職員を配置するといっても、看護職と介護職では意味が異なりますので、注意が必要です。
看護職といえば、看護師か准看護師を指します。
しかし介護は、資格をもっていなくても行えます。無資格者が介護を行っているのか、介護福祉士なのか、ヘルパー一級、二級なのかで、介護サービスの良し悪しに大きな違いが出てきます。
そこで、当ホームでは、重要事項説明書に、資格者ごとに人数を表示しています。介護職員の構成を調べてみることが極めて大切です。
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第10条 (医療・生活相談)
甲は、医師、看護師、生活相談員を配置して、乙の健康相談及び医療・生活相談に応じるとともに、乙の健康状態を把握し、乙が必要に応じて甲の指定するホーム周辺の医療機関において適切な治療を受けられるよう、アドバイスするための体制を整えます。なお、これは甲が乙に医療を提供することを意味しません。(解説)
◆解説
有料老人ホームは、医療施設ではありません。
しかし、医師の往診があれば、在宅医療を受けながらホームでの生活を続けられることも多いのです。そこで、インフルエンザなどの伝染病の蔓延を防ぐために、介護居室を個室にしたり、看護師や介護職員を多くするなどにより、在宅医療を受けている入居者がホームでの生活を続行しやすいように生活支援サービスを行っております。
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第11条 (介護)(解説1)
乙について明らかに介護が必要と認められた場合には、乙の費用において、甲は、甲の別途定める介護保険の利用契約書や「グリーン東京介護費用 介護サービス一覧表」により、介護サービスなどに当たります。
第12条 (医療費や介護費の負担)(解説2)
第10条、第11条による費用で、公費又は保険等で給付される以外の費用が発生したときは、乙が負担するものとします。
◆解説1 ◆解説2
介護保険が、平成12年にスタートしてから、全国的に、特別養護老人ホームに入居の希望が殺到しました。その理由は、特別養護老人ホームは、介護サービスを提供することを主眼に考えて建物が設計されていますので、入居者3名に対して、寮母が1名という配置基準(これを「3対1」といい、最低基準です)でも、高齢者への介護ができるからです。
しかし、自宅で生活していると、介護に都合よく設計された建物ではありませんし、ホームヘルパーに自宅への訪問を依頼しても、一軒一軒を回って歩くのですから、ホームヘルパーは一日に2,3回しか来てくれません。結果として、介護保険を十分に使っても、介護する家族の苦労はあまり減らないのが、残念ながら現実です。
健康なときから入居できる有料老人ホームもまた、元気な高齢者が楽しめるようにというマンションのような設計の集合住宅ですから、介護に適した建物とは言えない面も多々あります。そのため看護師や寮母の人員も、特別養護老人ホームと同じ「3対1」では足らず、国の基準以上に多く配置する必要があります。
したがって、介護保険だけでは、十分な介護サービスを得ることは困難な場合がよくあります。特別養護老人ホームと同じレベルの介護サービスを、有料老人ホームのなかで受けるとなると、介護保険だけでは間に合わず、それ以上にホームに対して、介護費のお金を払わないと生活できないことが多いのです。とはいえ、繰り返しますが、建物が介護に適さないマンション風という理由も強いのです。
重度の介護となったときに、いったい、どのくらいのお金が月々にかかるのか、あるいは入居するとき、事前にどのくらいの介護一時金を払う必要があるのか、同じ程度のサービス内容でも、ホームごとに金額が全く違いますから、よく比較して確かめてください。
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第13条 (食事)
1.甲は、栄養士その他必要な職員を配置して、原則として1日3食の食事を食堂において乙に提供します。特に医師の指示がある場合は、乙の費用において、特別食を調理します。
2.前項の特別食は、乙の追加負担において、糖尿食(主に常食をベースにしてカロリー調整をします)、粥食、キザミ食、ペースト食に限られます。
3.自炊の場合は、高齢者の集合住宅であることを認識し、消防署の注意や甲の別途定める「ホーム生活の手引き」を守り、火災の発生を確実に防止します。ホーム全体の防災の観点から、乙の自炊が危険と認められる場合は、甲は乙に中止を要請し、乙はこれに従います。(解説)
◆解説
有料老人ホームでは、もっとも恐いのは火災です。高齢者は逃げるのが困難ですし、逃げようとして廊下や階段で転んで骨折してしまう危険もあります。
そのため、煙草や自室での調理などにつきましては制約がありますことを、何卒ご理解を賜りたいと存じます。
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第14条 (運営懇談会)(解説)
1.甲は、目的施設である「グリーン東京」の運営等に関し、入居者との間に、意見交換の場として定期的に運営懇談会を設けます。
2.「グリーン東京」は、多数の入居者の集団生活の側面を有することから、暮らしやすさを維持するために、乙は他の入居者のプライバシーを尊重する等、自ずと配慮が必要です。なお、入居者間でトラブルが生じた場合には、互いに譲り合って、快適なホームでの生活を維持されるよう配慮して下さい。
◆解説
運営懇談会は、毎月、開かれています。
その議事録は、当ホームでは、A4版の大きさの用紙で、毎月3〜4頁ぐらいに印刷され、全入居者に配布しております。なお、介護を要する入居者に対しましては、身元引受人に郵送させていただいております。
運営懇談会は、ホームの運営に関し、入居者との意見交換の場です。入居者の要望や苦情が、ホームの運営にどう反映されているのかで、ホーム側の取り組み姿勢がよく分かります。
ホーム側は、苦情に対して聞く耳をもっているのか、入居者側は言っても無駄だと諦めているのか、議事録で明らかになります。それが、住み心地を左右する、一つの要因のようです。
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第15条 (居室への立入り)
1.甲は、乙の安否の確認、衛生、防犯、防火、その他管理上の必要があると認めるときは、乙の承諾を得て、いつでも居室内に立入り、必要な措置をとることができます。
2.甲は、乙が2週間以上不在の場合及び乙の健康、災害上の緊急時には、乙の承諾を得ることなしに、いつでも居室内に立ち入ることができます。
第16条 (長期の不在)
乙が、外泊する場合には、乙は、甲に対し、あらかじめその旨を届け出てください。なお、長期にわたる入院や外泊の場合は、各種費用の支払い方法、その居室の保全、連絡方法などについて、甲と協議します。
第17条 (居室内の補修など)
1.居室について、第2条第2項に定める入居可能日以降は、次に掲げるものの修理又は取り替えは、乙の負担において行うものとします。
(1) 畳、ジュータン等敷物、壁紙、カーテン、窓ガラス、網戸及び消耗材の取り替え又は修繕に属するもの
(2) その他、甲がとくに定めたもの
2.居室の住み替えに当たっては、従前の居室の改修費用は、乙の負担とします。
3.害虫の駆除については、乙の費用負担とします。
第18条 (造作、模様替え等の制限)
1.乙は、その居室に造作、模様替え等をするときは、甲に対し、あらかじめ書面によりその内容を届け出て、甲の承認を得なければなりません。
2.乙は、その居室以外の施設について、造作、模様替え等をしてはなりません。
第19条 (原状回復の義務)
1.乙又は乙の身元引受人は、目的施設(自己及び他の入居者の居室並びに共用施設)及びその備品について、乙の故意又は過失により汚損、破損、若しくは滅失したとき、又は甲に無断でその居室の原状を変更したときは、直ちに自己の費用により原状に復するか、又は甲の定める代価を支払わなければなりません。
2.乙又は乙の身元引受人は、この契約が第29条及び第30条の規定により解除された場合、又は第31条の規定により契約期間が終了した場合において、居室を甲に明け渡すときは、第18条第1項によってなした造作その他の設備を自己の費用により撤去したうえ居室を原状に復して返還する。
第20条 (甲の承認を必要とする事項)
乙は、次の各号に掲げる行為をしようとするときは、甲が定める書面によって、あらかじめ甲の承認を得なければなりません。
(1) 居室について模様替えその他工作をしようとするとき
(2) 敷地内において自動車を保有しようとするとき
(3)第5条に規定する第三者を同居させようとするとき
第21条 (甲に通知を必要とする事項)
乙又は乙の身元引受人は、次の各号の一に該当するときは、その旨を甲の定める書式により直ちに甲に通知しなければなりません。
(1)乙が引き続き1カ月以上居室を利用しないとき
(2)乙が氏名を変更し、又は乙の身元引受人が、住所、氏名を変更したとき
(3)乙又は乙の身元引受人が死亡したとき、又は、乙又は乙の身元引受人について、後見開始、保佐開始、補助開始のいずれかの審判があったとき
(4)乙又は乙の身元引受人が強制執行、仮差押え、仮処分若しくは競売の申立を受け、又は国税徴収の例による差し押さえを受けたとき
(5)乙又は乙の身元引受人に対して破産の申立て、民事再生、又は個人再生の申立て(自己申立てを含む)があったとき
(6)返還金受取人や返還金振り込み口座に変更があったとき
第22条 (通知・承諾事項の追加)
前二条に定める他、法令条例の変更、行政当局(警察・消防等)の指導その他により、ホームの安全、衛生、防災、防犯などの観点から、別途甲の承諾又は甲への通知を要する事項を生じた時は、甲はこれを館内掲示又はその他の適当な方法により通知するものとし、乙はこれに従います。
第3章 経費
第23条 (管理費、食費等の支払い)(解説)
1.乙は、甲が別に定める月額の管理費及び食費については、当月分を当月15日までに甲に支払うものとします。
2.乙が居室で使用する水道、電気、暖房の使用料及び乙の希望により受けた個人的サービス等(第11条、第13条2項など)の費用は、乙の負担とし、毎月末日締め翌月15日払いにて甲の請求通り、甲に支払うものとします。
3.前項の電気、水道の使用料は、各戸メーターの表示及び基本料金により算定します。
4.第2項の暖房の使用料及び乙の希望により受けた個人的サービスの料金の額は、甲が別に定めるものとします。
5.乙が治療や介護を受けた費用で、公費又は健康保険、介護保険で給付される以外の費用は、乙の負担とします。
6.乙が居室内で、補修、改修を行うときは、その費用は乙がこれを負担します。
7.管理費、食費及び第2項に定める費用等の支払い方法については、甲が別に定めます。
8.乙を訪ねて甲の施設に来園する者(家族、知人、銀行員など)に対し、乙は甲の定める規則を遵守させねばなりません。乙は、これら来園者のホーム内での食費、施設利用料を甲の定める規定に従って支払うものとします。
9.乙が1室2人入居の場合は、乙らは連帯して前各項の支払い義務を負います。
◆解説
入居者からみて、よく分からないのは、管理費の中味です。ホームによって、大きく料金に差があります。
数千万円の入居一時金を支払っていながら、またホーム側は介護保険によって多額の介護報酬を得ているのにもかかわらず、なぜ月に10万円前後の管理費を払う必要があるのか、疑問に思う人は多いものです。
管理費の使途として、郵便物や宅急便の取り次ぎ、買い物の代行、部屋の掃除、年2回の健康チェック等々、いろいろなサービスを入居者にしてくれるといいますが、それら全てを足しても、入居者一人当たりにして、月に10万円にはなりません。しかも、部屋の掃除は、要介護となって介護保険の対象となれば保険で賄われるはずです。それを、なぜ自分で管理費として二重に払う必要があるのか、等々の疑問があります。
管理費は、ロビーや食堂、風呂などの共用部分の維持費に使われるとの解釈もありますが、修繕費については、ホーム側は家賃である入居一時金から賄うべきものです。すでに入居者は、入居一時金によって、生涯の居室の家賃や共用部分の利用権を前払いしているからです。
いろいろな問題がありますので、こうした視点で当ホームは管理費を設定しています。
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第24条 (費用の改定)(解説)
1.甲は、管理費、食費の改定を消費者物価指数に併せて、毎年1回、甲の定める時期に行います。
2.暖房費及び乙の希望により乙が受けた個人的サービス等の費用については、物価の変動又は人件費の増減等に応じて、毎年1回、甲の定める時期に改定するものとします。
◆解説
入居した後に、管理費、食費をどれほど値上げするかは、ホームにとっても、入居者にとっても、大問題です。ホームにすれば、大幅な値上げを実施したいし、逆に、入居者からすれば、値下げしてもらいたいところでしょう。
このように、管理費、食費の料金改定は、経営側と入居者とでは、利害が全面的に相反するものです。
ホームと入居者との間で、料金改定でトラブルが生じると、せっかくのホームでの生活も面白くありませんし、相互不信を招きかねません。
そこで、当ホームでは、料金改定については、最初から、契約書で、消費者物価の変動に準ずる、と定めてあります。インフレのときは、その分、上がりますし、デフレのときは、その分、下がります。それを、ホームも入居者も受け入れることで、トラブルに発展することを避けています。
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第4章 使用上の注意及び制限
第25条 (使用上の注意)(解説)
乙は、多数の高齢者同士の集団生活であるとの趣旨に則り、居室及び共用部分の利用方法等に関する甲の防災などについての注意にしたがって、善良な管理者の注意をもって居室及び共用部分を利用しなければなりません。第13条3項と同様に、煙草など、防災上、危険と認められる場合は、甲は乙に中止(例えば、禁煙)を要請し、乙はこれに従います。
◆解説
第13条と同じです。
煙草の後始末をよく忘れるので火災の危険が大きいが、しかしどうしても禁煙できないという場合に、入居者と話し合って、煙草は寮母室で保管させていただき、日中ならば、お吸いになりたいときは、寮母室へいらして、そこで楽しんでください、ということもあります。
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第26条 (用途の制限)
1.乙は、その居室を高齢者用の住居としてのみ利用するものとし、それ以外の目的に利用してはなりません。
2.乙は、共用部分を、自己の所有物を置くなど自己の専用に使用してはなりません。
3.乙は、その居室内において、テレビ、ラジオなどによる騒音を発したり、又居室内を著しく不衛生にして、他人に迷惑又は不快感を与えてはなりません。
第27条 (転貸譲渡の禁止)
1.乙は、第三者に対し、居室の全部又は一部を転貸し、若しくは居室の権利を譲渡、担保差し入れし、又は居室を他の居室と交換してはなりません。
2.乙は、その名目の如何を問わず、前項で禁止する行為に類する行為又は処分をしてはなりません。
第28条 (動物飼育の禁止)
乙は、居室又は共用部分において犬、猫その他の動物を飼育してはなりません。但し、小鳥、魚類等の小動物に関しては、甲の許可書を得た場合にのみ特別に容認されるものとします。その場合、小動物の鳴き声、病気、細菌、排泄物などが他の入居者の迷惑とならないように、乙は注意し、甲の指示を守るものとします。
第5章 契約の解除及び終了
第29条 (甲の契約解除)
1.甲は、乙が以下の各号のうちのいずれかに該当することとなったときは、催告の上、この契約を解除することができます。
(1) 甲の事前の承認なくして、第20条各号に定める行為を行ったとき
(2) 甲に対して本契約書第21条の通知をせずに、1ケ月以上にわたり、居室を利用しないとき
(3) 長期の不在により、この契約を継続する意志がないと甲が認めたとき
(4) 第25条、第26条、第28条の規定に違反したとき
(5) 第36条の規定に違反したとき
(6) 第37条に規定する甲からの請求を受けたのち、1ケ月を経過しても、新たな身元引受人を立てることができないとき
(7) その他この契約に違反したとき
2.甲は、乙が以下の各号のうちのいずれかに該当することとなったときは、通知催告を要せずして、この契約を即時解除することができます。
(1) 入居申込書に虚偽の事項を記載し、その他不正な手段により入居しようとし、又は入居したとき
(2) 第2条第2項に定める入居可能日までに、入居一時金の全額を払わなかったとき
(3) 管理費その他乙が甲に支払うべき費用を、3カ月分以上滞納したとき
(4) 管理費その他乙が甲に支払うべき金員等の支払いをしばしば遅延する等の事情により、甲、乙間の信頼関係が著しく害されたと甲が認めるとき
(5) 建物、付帯設備又は敷地を故意又は重大な過失により汚損、破損又は滅失したとき
(6) 第27条の規定に違反したとき
(7) 共同生活の秩序を乱す行為があったとき(解説)
3.甲から乙に対する契約解除の通知は、乙又は乙の身元引受人(2名以上あるときはそのうちの1人)のいずれかに対して為すをもって足るものとし、乙及び身元引受人は、身元引受人にその通知の受領代理権があることを確認しました。なお、乙及び乙の身元引受人の双方に対して解除の通知の送達が不能の場合(転居先不明など)には、その通知を発した日の翌日から14日を経過した時をもって、この契約は解除されたものとみなします。
4.前三項による契約の解除があったときは、乙は直ちに第19条に従い居室を原状に復した上、明け渡さなければなりません。その原状回復費用は乙の負担とします。乙が上記明渡をしないときは、甲はその明渡と原状回復をなしたうえ、これに要した費用を、乙又は乙の身元引受人に請求することができ、乙と身元引受人はこれを連帯して支払う責を負います。
5.乙が2人入居の場合において、その一方に解除事由が発生した時は、本件入居契約の特性に鑑み、甲は、乙両名の入居契約をともに解除することができます。
◆解説
第29条は、ホーム側から、契約を解除できる場合を列挙しています。
第2項の(7)に、「共同生活の秩序を乱す行為があったとき」という文言があります。したがって、入居者が認知症(痴ほう)になられると、周囲の入居者が迷惑を受けることになりますから、ホーム側から契約を解除されて、ホームから出されてしまう、という心配があります。しかも現在、認知症(痴ほう)の方は全国で170万人もいらっしゃいますから、認知症(痴ほう)になる確率は少なくありません。
しかし、ホームの介護力(寮母の人数や建物の構造など)がしっかりしていれば、認知症(痴ほう)の入居者が他の入居者に迷惑をかけるということは、相当に抑えられます。ホーム側が努力しないで、「共同生活の秩序を乱す行為があったとき」は退去してもらうというのでは、とても老人ホームとは言えません。
そこで当ホームでは、職員が多いことに加えて、要介護者がお住まいになるのに適した介護センターを有しています。そのため、認知症(痴ほう)の入居者に、自分の個室をもっていただき、ホールや安全な中庭で過ごしていただいたりすることで、ストレスの少ない落ち着いた気持ちで生活をしていただいております。
こうしたことから、過去(平成20年3月1日現在)、認知症(痴ほう)だからといって、他の施設に移す、ということは一度もありません。
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第30条 (乙の契約解除)
1.乙がこの契約を解除しようとするときは、14日以上の予告期間をもって甲の定める契約解除届を甲に提出するものとし、その契約解除届に記載された契約解除日をもってこの契約は解除されるものとします。解除日の指定がなかったときは、その届の提出された日の翌日から14日を経過した日に、この契約は解除されるものとします。
2.乙は、前項の契約解除日までに第19条2項に従って原状回復したうえ、居室を甲に明け渡さなければなりません。
3.乙が、契約解除届を甲に提出しないで居室を退去したときは、甲が乙の退去の事実を知った日の翌日から起算して14日目をもって、この契約は解除されたものとします。その場合の原状回復及び明渡については、前条第4項の規定によるものとします。
第31条 (契約の終了)
この契約は、次の事由により終了します。
(1) 乙が死亡したとき(乙が2名の場合は、そのいずれもが死亡したとき)
(2) 第29条又は第30条により甲又は乙のいずれかが契約解除を行ったとき
第32条 (財産の処理)
1.この契約が終了し又は解除された場合においては、身元引受人は居室その他施設内の乙所有の動産その他のものを引き取り、搬出、撤去する義務を負い、また、これを甲から受領する権限を有します。
2.乙の死亡によりこの契約が終了したときも前条と同様とし、なお、甲において乙の相続人(複数あるときはそのうちの甲が選択する任意の1名)又は身元引受人のいずれに乙の所有物を引き渡しても甲は免責されることを、乙及び身元引受人は、あらかじめ承諾します。乙及び身元引受人は、身元引受人が乙の死後もその受領代理権を有することを確認しました。
3.契約が解除された後、施設内に残置された乙の所有物があるときは、甲はその所有権が放棄されたものとみなし、甲において任意処分しても、乙及び身元引受人は異議がありません。乙の死亡により契約が終了したのち14日を経てなお、施設内の所有物が引き取られないときも同様とします。
第33条 (不法居住による賠償金等)
1.乙は、契約終了日までに居室を甲に明け渡さないときは、契約終了日の翌日から起算して、明け渡しの日まで(以下本条中『不法居住期間』という)、甲の定めるショートステイ利用料金相当額を甲に支払わなければなりません。但し、乙の死亡による契約終了の場合には、死亡の日の翌日から15日目以降について、上記の利用料金相当額を支払うものとし、当初14日間についてはその支払いを要しません。
2.第17条、第19条の規定は、乙の不法居住期間中にこれを準用するものとします。
第34条 (返還金)
1.この契約が終了したとき、第2条2項に記した入居可能日から終了までの期間(以下本条中『入居月数』という)が、 ケ月未満(以下本条中『返還期間』という)の場合は、返還金を、甲は乙、又は乙の返還金受取人に返還します。この場合、甲は、乙(乙死亡後はその相続人のうちの甲の指定する任意の者)又はその返還金受取人のいずれに返還してもその責を免れるものとし、乙及び返還金受取人は、同受取人がその受領代理権を有すること、及び、その代理権は乙死亡後も存続することを確認しました。
但し、入居月数が返還期間を経過している場合は、返還金はありません。
2.前項による返還金は、下記の計算式に基づきます。(解説1)
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(入居一時金の100%)× |
{返還期間( ヶ月)-入居月数} |
| 返還期間( ヶ月) |
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3.1室2人入居の場合において、どちらか一方が契約を終了し他方は契約を継続しているとき、又はどちらか一方が死亡したときは、甲は、第6条(3)項の追加の入居一時金の未償却分を返還します。
4.前項の場合のうち、この入居契約書を交わした当初から二人入居であるときは、返還金は下記の計算式に基づきます。
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(1,500万円)× |
{返還期間( ヶ月)-入居月数} |
| 返還期間( ヶ月) |
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なお、第4条による追加入居者を入居させるときは、その際、甲の定める返還金規定書を別途取り交わすものとします。
5.返還期間内に、第2条3項に伴う居室の住み替えにより、居室の面積(ベランダを除く)が一坪以上減少する場合は、その時点で計算した入居一時金の返還金の一部を、面積の減少分に比例して、甲は返還します。(解説2)
6.返還金は、乙の居室明け渡しの日の翌日から起算して6カ月以内に返還するものとし、乙及び返還金受取人はそれぞれその預金口座をあらかじめ甲に届け出ます。乙及び返還金受取人はそのいずれの口座に返還金が振り込まれても異議はありません。
7.乙の返還金支払い請求権は甲の承諾なくして譲渡・質入れすることはできないものとします。
8.乙が、第2条第2項に定める「入居可能日」より100日以内に解約する場合は、甲は入居一時金の全額を乙に返還します。ただし、乙は、食費、介護費などに加えて、居室を明け渡すまでの日数に対し1日当たり1万2600円と居室改修費を甲に支払うものとします。(解説3)
◆解説1
入居一時金の(100%)という数値が、重要です。
この数値は、ホームごとに異なりますので、注意が必要です。バブル以前の有料老人ホームは(100%)が多かったのですが、今は少なくなりました。
仮に、(85%)とすると、入居と同時に、入居一時金のうち15%が償却されてしまって、入居者が「イヤだ、退去する」としても、(15%)は返ってきません。この(15%)を「頭取り」と呼んで、消費者団体は批判しています。
仮に、入居一時金が5,000万として、返還期間が120ケ月(10年)とすると、1年で退去した場合の返還金は、3,825万円に過ぎません。先ず、5,000万円の15%である750万円が引かれ、残額の4,250万円の(10年分の1年)である425万円が引かれて、合計1,175万円が償却されるからです。
しかしながら、(100%)であれば、500万円だけで済みます。
なお、当ホームの場合、返還期間は入居時の年齢によって異なります。
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◆解説2
当ホームでは、入居一時金を支払って得られる権利とは、終身利用権(居室内は終身居住権)と表示しています。その意味は、生涯の家賃を一括先払いしている訳ですから、当然に、入居者には居住権、終身借家権という強い権利があるということです。
したがって、入居者が常時介護が必要な状態となって、生活がしやすい介護居室に住み替えるときにも、介護居室は、全室を個室として、広さも30平米としています。さらに、居室の面積が減少する場合も、『返還期間』の間は、面積の減少分を入居者にお返ししています。
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◆解説3
第34条の第8項は、「入居後短期間内の解約特例」とも呼ばれています。
これは、入居者にとって極めて重要な特約です。
というのも、ホーム側が、誇大広告を用いて入居させた場合でも、1〜2ケ月も住むうちに、「話が違う」と入居者は理解できます。そして、この「入居後短期間内の解約特例」があれば、入居者は入居一時金の全額を返してもらい損する事なく、契約を解除できるからです。
数日間の体験入居だけでは、消費者は、広告と実際が合っているのかを、とても十分には理解できるものではありません。
逆に、この「入居後短期間内の解約特例」があると、ホーム側は、解約されては大変ですから、実際の中味と、広告を一致させるように努力します。したがって、こうしたホームは誇大広告がかなり少なくなっている、と考えてもいいかと思います。
あるいはまた、入居してホームでの生活を始めてみたら、「私には集団生活が合っていない」といったことが分かってきます。そのとき、当ホームの場合は、100日以内ならば、短期滞在(ショートステイ)の扱いとして、入居契約を解約できます。
これは、クーリングオフに似た仕組みです。過去(平成20年3月1日現在)、この特例を利用して退去された方は、2名いらっしゃいます。
なお、厚生労働省は平成18年3月31日に、有料老人ホームに対する行政指導を改正し、同年7月1日から、こうしたクーリングオフの制度を全国の有料老人ホームに対して要請しました。
具体的には、契約締結日から90日以内の契約解除については、入居者にほぼ全額を返還するように、ということです。ただし、行政指導ですから、法的な義務ではありません。
しかしながら、有料老人ホームへの入居を希望する方にとっては、こうした行政指導があるという事実を知って、「90日以内の契約解除」の条文を契約書に書かれている有料老人ホームのなかから、「ついの住処」を選ぶことが、自分の身を守るうえでもっとも大切です。
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第35条 (債務の履行)
この契約を終了し甲が前条に基づく返還金を乙に支払う義務が生じたとき、乙が甲に対して第19条2項その他の事由による負担金を有する場合は前条の返還金から差し引き支払うものとします。但し、返還金がない場合は別途負担とします。
第6章 身元引受人
第36条 (身元引受人)
1.乙は、身元引受人を少なくとも1名定めなければなりません。
2.前項の身元引受人は、この契約に基づく乙の甲に対する一切の債務について、乙と連帯して履行の責を負うとともに、必要なときは、乙の身柄を引取る責任を負います。
3.身元引受人が、この契約を締結したのちに、第4条に定める追加入居者が生じたときは、身元引受人は、その追加入居者の甲に対する一切の債務についても、これを連帯して履行の責を負い、また追加入居者の身柄を引取る責任を負います。
4.乙が身元引受人を立てないとき、又は乙の定めた身元引受人について第37条第2項及び第3項による甲の身元引受人変更請求があったのに、その請求の日から14日を経過しても乙が新たな身元引受人を定めないときには、乙は甲の定める規定に従って身元引受人を定めるまでの間、甲の定める保証金を甲に預託しなければなりません。
5.前項の保証金は、甲と身元引受人との引受けの手続きが完了したときはすみやかに、又はこの契約が解除されたときは居室明け渡し後6ケ月以内に、甲から無利子にて返還されます。この場合の返還方法は第34条に準じます。
第37条 (身元引受人の変更)
1.乙が、身元引受人の変更を申し出て、甲が身元引受人として適当と判断し承諾した時は、その旨を、甲と乙は書面によって取り交わします。
2.甲は、乙の身元引受人が第21条第(3)号、第(4)号又は第(5)号に該当するとき、又は、乙の定めた身元引受人が所在不明となり甲からの連絡が取れなくなったとき、その他甲の要求する資格を失ったと認めたとき、乙に対して新たに身元引受人を立てることを請求することができます。
3.乙は、前項に規定する請求を受けたときは、すみやかに甲が妥当と認める身元引受人を立てなければなりません。
第7章 規定外条項
第38条 (規定外条項)
この契約に定めない事項及びこの契約の各条項の解釈については、甲、乙相互に協議し、誠意をもって処理します。
第39条 (合意管轄条項)
この契約に関して甲と乙、又は甲と身元引受人ないし返還金受取人との間に紛争を生じたときには、東京地方裁判所又は東京簡易裁判所をもって、合意管轄裁判所とします。
以上の通り、甲、乙、身元引受人及び返還金受取人は、記名捺印のうえ契約し、
その証として甲、乙、身元引受人は本書壱通ずつ保有します。
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平成 年 月 日 |
| 設置者(甲) |
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住所
氏名 |
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東京都港区西麻布4−12−24 興和西麻布ビル2F
株式会社ボンセジュール・バリエ
代表取締役社長 瀬川 隆史 |
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| 入居者(乙) |
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1.住所 |
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2.住所 |
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氏名 |
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| 身元引受人 |
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1.住所 |
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2.住所 |
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返還金受取人 |
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住所 |
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氏名 |
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